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CEO Interview

“キリングループの未来をITの力で変えていきたい”社長桝田の思いとは ──

代表取締役社長 桝田浩久 さん
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キリンブランドの商品の流通を
ITで支える

インタビュアー
今回はキリンビジネスシステム(以下 KBS)がキリングループで果たしている役割について、社長の
桝田さんにお話を伺います。桝田さん、よろしくお願い致します。
桝田さん
よろしくお願い致します。
インタビュアー
それではまず簡単に、キリングループと KBS について概要を教えていただけますか?
桝田さん
はい、ではまずキリングループについて。キリングループは 1907 年に、ジャパン・ブルワリー・カンパニー(以下JBC))の事業を引き継ぐ形で、麒麟麦酒株式会社として創業しました。2007 年には持株会社化に伴いキリンホールディングスとなり、主要事業会社は、キリンビール、キリンビバレッジ、メルシャン等です。近年はポートフォリオを食領域から、医領域、ヘルスケア領域にも広げ、キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します、というグループ経営理念のもと、社会に対して果たすべき役割を考えながら事業展開を行っています。
桝田さん
次に、KBSは、キリングループのITに関わる部分を一気通貫で担うシステム開発会社として1988年にスタートしました。従業員数は約260名おり、キリングループ本社のある中野のオフィスにて、キリンホールディングスや主要事業会社(キリンビール・キリンビバレッジ・メルシャン)などと協同しながら、キリンの商品をお客さまに円滑に届けられるような仕組みづくりをITの面から支えています。
インタビュアー
KBSではこれまでどのようなシステムを開発されてきたのですか?
桝田さん
一般消費者の方にイメージしていただきやすいシステムで言うと、LINEやSNSでのキャンペーンに関わるシステム、そしてキリングループ各社のコーポレートページなどを開発してまいりました。また、自動販売機を1台ずつITで管理しており「どの時間帯にどんな商品が売れているのか?」「最適な補充タイミングはいつなのか?」などのデータも溜まってきております。 KBSはキリンブランドの商品がお客様の手元に届くまでに必要なシステム全てに関与しており、開発領域は多岐に渡ります。例えば、営業・生産・調達・在庫管理・研究開発・人事・経理・法務など様々な側面からキリングループのビジネスを支えております。
桝田さん
我々がいる飲料業界は、一般消費者にとって身近で必要とされている「飲料」を扱っています。そのため、私たちの仕事は社会インフラを担っていると言っても過言ではありません。飲み物を一度も口にせず1日を終える人はあまりいませんから、日常で接するあらゆる人が弊社グループの顧客になり得ます。日々のシステム開発を通して、キリングループ、そしてKBSの社会への影響度の高さを感じられるのは当社で働く魅力の一つだと思っています。

キリングループのIT戦略を担いDXを推進する

インタビュアー
あらためて、KBSはどのような役割をキリングループの中で担っていますか?
桝田さん
KBSはキリングループの社内SEであり、ITコンサルでもあり、SIerでもあるという3つの顔を持っていると思います。
桝田さん
前提として、エンジニアの皆様が転職する上で気にされているポイントはたくさんあると思います。特にITがメインのサービスではない会社に入社する際は「会社としてこれからもシステム開発に投資し続けるのかどうか」が気になると思いますし、立ち位置が「自社側なのか」「受託側なのか」も重要な要素ですよね。あとは、「開発以降を担当するのか」「戦略設計などの上流部分も担当できるのか」なども、キャリアアップの観点でとても大事なポイントです。
桝田さん
KBSは「システム投資意欲」「立ち位置」「役割」の好条件が全てそろっている状況です。
桝田さん
まず、システム投資意欲について、キリングループは売上高の3%程度を情報システム投資等に投下しており、一般的には売上高の「1.15%」と言われている中で、平均よりも高いことをご理解いただけるかと思います。またグループ全体としてデジタルICT戦略に投資をし、価値創造をしていくことを対外的に宣言しており、具体的には300件以上の大小様々なシステム開発案件が同時並行で進行中です。
桝田さん
KBSは、一般的なSIerと違い、キリングループ以外の開発は引き受けておりません。一般的に、SIerの中でキャリアを築こうとすると、同じ企業の案件にずっと関わり続けることはどうしても難しいと思うのですが、KBSにいれば中長期的にキリングループのシステム開発に関わり続けることができますし、自分たちが作ったシステムがどこでどのように活用されるのかを開発者自身で追いかけることができるので、「自らの手でシステムをリリースした」という実感が沸きやすいのではないかと思います。キャリア構築の観点でも、1つのプロジェクトに長期で関わることによって専門性の向上や組織内での役割の変化などが期待できます。キリングループ自体のシステム投資意欲がとても高いため、プロジェクトが途中で中断されてしまうこともあまりありません。
桝田さん
さらに、KBSは、単にキリングループの「SIer」「社内SE」であるだけではなく、キリングループ各社の課題を吸い上げ戦略/戦術を立案する「ITコンサルティング」の立ち位置も担っています。例えばBtoC領域においては、1to1マーケティングに活かせるような仕組みを提供し、事業会社がその仕組みを活かしています。また、BtoB領域のシステムにおいても、キリングループ各社が作りたいものをただ単純に言われた通りに作るのではなく、基本的にはシステム要件の確認から入り、スコープや投資予算、全体計画を決めるなど、KBSが主導してシステムの導入計画を立案しています。そういった意味では、KBSで働くことによって得られるものは、多種多様なシステム開発に触れる経験や、プロジェクトマネジメントの経験だけではなく、ビジネスから逆算したIT戦略の立案を通じたコンサルティング能力に至るまで多岐にわたります。
桝田さん
キリングループがグループ内のITシステム開発を全て外注することもできなくはないと思いますし、他の非IT企業ではそのようにしている会社さまも多いと思います。 しかし、作る側と使う側が、同じ価値観を共有し、受発注の関係ではなく、同じ目的/目標を達成するための同志である必要性を考えると、キリングループ内で開発を完結できるメリットは大きいのかなと考えています。
インタビュアー
このインタビューを読んでくださっている方の中では、キリングループ=日本の飲料大手、というイメージをお持ちの方が大半だと思います。 ITとは一定距離がありそうに見えるキリングループが、実は2022年度に「経済産業省からDX注目企業に選ばれている」という事実には正直びっくりされる読者の方も多いのではないかと思っています。
桝田さん
キリングループは2022年度のDX銘柄/注目企業に選ばれており、「キリングループとしてDXを推進していく」という覚悟を社内外に示す、いい意味でのプレッシャーになっているかと思います。
インタビュアー
経済産業省からDX注目企業に選ばれるためには複数のプロセスを経る必要があり、簡単なことではないですよね。なぜキリングループは経済産業省からDX注目企業に選ばれているのですか?
桝田さん
日本の日本企業のDX成功率はわずか10%程度と言われている中で、DXに成功する見込みがあるという一定の評価を受けているのは大変ありがたく、DXの成功に必要な要素を多く満たしている点においてご評価いただけているのではないかと思います。
桝田さん
DXを成功させるための重要な要素として、マッキンゼーが掲げている7Sというフレームワークがあります。7つのSが揃えば揃うほど、DXの成功率が高まる、というものです。
桝田さん
- (1)戦略(Strategy)
- (2)組織構造(Structure)
- (3)システム(System)
- (4)共通の価値観(Shared Value)
- (5)スキル(Skill)
- (6)人材(Staff)
- (7)組織風土(Style)
桝田さん
DXの成功には、システムを作る人と使う人が一心同体となることが不可欠ですが、キリングループでは「よろこびを創造する」という共通のゴールを持っています。そして、各グループ会社で扱う商品やビジネスはそれぞれ違うものの、社会のため、お客様のために誠実に品質にこだわりながら日々仕事をしている人材が揃っています。
桝田さん
キリングループはカルチャーが深く浸透しているからこそ、DXの推進もうまくいっているのではないかと思っており、この辺りもこれから採用活動に力を入れていく中で広くお伝えしていけたらと考えております。
桝田さん
いずれにしても、今社会で推進されているDXの全てが成功するわけではなく、一定の要素を満たしている必要があります。そんな中で、キリングループにはその材料がすでに揃っているという点では、他社に先駆けてリードできているという印象があります。

キリングループとKBSのこれから

インタビュアー
キリングループは2027年までに達成したいこととして「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業となる」を挙げていますよね。
桝田さん
みなさまの身近なところで言うと、プラズマ乳酸菌を手軽に摂取できる「iMUSE」シリーズを展開し始めました。キリングループがヘルスサイエンス領域関連の商品を作っているイメージはこれまであまりなかったかと思うのですが、酒類メーカーが社会に果たす責任としても、これから健康分野にはどんどん手を伸ばしていき、今の10倍の事業規模まで大きくしたいと考えております。 このヘルスサイエンス領域の推進においても、ITの力は欠かせません。KBSとしてはこのような新領域の推進においても、ITを通してシナジーを創出しデジタルやITを使ってキリングループを変革する存在になりたいと思っております。
桝田さん
いまキリングループは設立以来で指折りの大きな「変革期」に入っております。 例えば、酒類での高収益ビジネス化、飲料の健康分野強化など、既存事業をさらに変化させていきながら、新規事業にもどんどん進出していきたいと考えております。 その中で欠かせないのが、先ほどもお話しした「DX化の推進」で、KBSとキリンホールディングスのデジタルICT戦略部がリードする必要があります。 正直キリングループは従業員数も多いため、DX自体がとてもチャレンジングではありますが、一人ひとりが「やり切る・実行力を高める」ことを目指していきながら推進したいと思っています。
インタビュアー
採用についてもお伺いできればと思います。これまでKBSは新卒採用がメインでしたが、これからはキャリア採用にも注力していくとのことで、方針の変換にはどのような背景がありましたか?
桝田さん
令和の不確実性の高い状況において、既存事業の転換や新領域へのチャレンジが求められている、というのが最も大きい理由です。特に、KBSも大きく関わるDX化の推進においては、外部環境に合わせて採用の形も変化させていく必要があることを痛感しています。 キリングループ全体のキャリアに対しての考え方も、いわゆる「令和」の考え方に変化してきていることから、今は「キャリア採用」「スペシャリストの採用・育成」にも力を入れる方針に変わってきています。
インタビュアー
では最後に、KBSのキャリア採用にご応募いただく方へのメッセージをお願い致します!
桝田さん
KBSではやることが本当に盛りだくさんです。そのため、やる気さえあれば、活躍していただけるステージが揃っております。また、即戦力としてご活躍いただくだけではなく、キリングループで更なる飛躍をしていただきたいと思っています。教育機会も充実しておりますので、新しいことにチャレンジしたい方のご応募を是非お待ちしております!
インタビュアー
ありがとうございました!

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